ちょっと朝寝。起きると昨晩宿泊した友人Kさんが起きていて、コーヒーを飲みながら話す。
障害をめぐるポリティクス。すべての人を包み込んでいた自然発生的な共同体から近代的な都市に移行していくにあたり、人を都市生活に適応できる人とそれ以外の人を分断し、旧来の共同体に残したり隔離したりして、人間というものの幅を狭めたこと。都市生活をおくる人の割合がこれだけ増え、さまざまな人が都市に生きる今日。人のあり方を変える(適応のために努力してもらう)のではなく、都市のありかたを変えるべきなのだが、個々に適応を強いる私たちの社会は、依然として人を幸せにしようとしていない社会であること。インクルーシブという考え方と、分断につながりかねない発達障害等のカテゴリーの増加をどう理解するか。人間というものの幅の大きさを理解して、インクルーシブであるための手だてを持とうとするときにはじめて、さまざまな障害カテゴリーは意味を持つ(手だてを持たずにカテゴライズすることは、簡単に分断や排除と結びつく)、というあたりまで話して、私の中で腑に落ちる。いつもながら友人Kさんと話すと、ものすごく脳細胞が活性する。
Oさん、Kさんも起きてきて、みんなで朝ご飯。程なく3人は出発。残った私は午前中に掃除など。昼ご飯、録画番組を見ながら、残りもののグラタン、れんこんハンバーグ。
午後、某所でシンポジウムを聴く。高校での発達障害のある生徒への支援について。発題者の話に、その方たち個人の努力に対する深い敬意と、学校としての支援のシステムが見えにくいことへの悩ましさを感じる。聴衆のなかに数多くいたであろう、当事者の保護者の方たちに向かってシンポジストが「担任を味方にすること、エンパワーしあうこと」の大切さを語る。それは大切なことだと思いながら、やや複雑な気分がわく。昔一緒に仕事をしていた人や、少し距離を持ちながら連携して働いている人たちとたまたま出くわして話せたのはうれしいことであった。
夜、Kさんに誘われて宴会に合流。こえことば、身ぶりと性、コミュニティをめぐる話がおもしろかった。9時、帰宅。うちに宿泊するOさん、Kさん妹、Kさんと11時ごろまで話して、寝る。