父とチャコとボコ〜金子光晴・家族の戦中詩〜
昨年夏に発見された金子光晴・森三千代・森乾の未発表詩集『三人』とその背景を森乾の娘がたどる。子どもである森乾の召集を避けんとした金子光晴・森三千代の思いと森乾の感じ方とが印象に残る。息子を松や杉の煙でいぶしてぜんそくの発作を起こさせて召集を回避した親。親の思いと戦場に赴く同世代の友人たちとに引き裂かれて、自死を考えたという息子。晩年になっても「私が長生きするのは、子どもや孫に『危険な道への曲がり角』を教えるためだ(正確な引用ではない)」と言う金子光晴が戦中にした行動を私はとても正しいと思うのだけれど、その行動が子どもである森乾をちがう形でおいつめた、ということ。自分の思考が立ちすくむ感じがした。
THE POLICE LIVE IN CONCERT
3人とも歳をとっているのだが、そんなことはどうでもいいかっこよさ。いたずらっぽい少年のようなStewart Copeland、いぶし銀の職人顔で表情を変えないAndy Summers、そして、愉しそうにうたうSting。3人で表現しているとは思えない音の豊かさ。熱中して聴いた中学生の頃を思い出す。こんなふうにもう一度見て聴けるのだから、歳をとるのも悪くない。